ただのインスタントコーヒーが、ボタン1つで本格コーヒーに早変わり。2010年に初代バリスタが出てからというもの、お家で楽しむコーヒーがより美味しくより手軽になり続けています。私も初代バリスタを持っていましたが、簡単操作でここまで美味しいコーヒーが楽しめるのかと、舌を巻いてしまったほどです。
それから約10年が経過し、バリスタにもいくつかのバリエーションが生まれました。2019年11月に新発売となるバリスタDuoを含めて、現在バリスタは7種類。ここまで増えると、機種ごとの違いが気になってくるものです。
そこでこの記事では、ネスカフェバリスタ7種類の違いを徹底的に解説していきます。この記事を参考に、あなたのライフスタイルに合ったバリスタを選んでみてくださいね。
バリスタシリーズを比較するときのポイントとは
バリスタシリーズ比較の前に、まずは比較のポイントを解説しておきます。バリスタ7種類の中で違いが出やすい部分、かつ、使い勝手に関わる部分が、以下3つとなります。
- 作れるメニューの種類はどうか
- スマホ連携ができるかどうか
- カップ温めモードは使えるか
作れるメニューの種類はどうか
バリスタには基本的に5つのメニューが用意されています。『エスプレッソ』『ブラック』『マグサイズブラック』『カフェラテ』『カプチーノ』の5つがそれにあたります。
ですが機種によっては、この基本から外れているものがありまして、それが『バリスタ50』と『バリスタシンプル』そして『バリスタDuo』の3機種です。
バリスタ50は基本的な5つのメニューから、エスプレッソが削られています。なぜ削った…?と言いたくなるところですが、実はスマートフォンと連携することで、エスプレッソを淹れることができます。ただし少なくとも、本体の操作ボタンからエスプレッソのメニューが削られていることは事実です。
バリスタシンプルは、その名の通りメニューがブラックとカフェラテの2種類しかないシンプル構成。豊富なメニューよりも扱いやすさを重視したモデルとなっています。
バリスタDuoは新型バリスタであり、他のバリスタとは一線を画すモデルです。作れるメニューは驚異の8種類。アイスコーヒーやアイスカフェラテをメニューとして追加しただけでなく、カフェラテやカプチーノがより本格的になっています。
同じ『バリスタ』という名前でも、楽しめるコーヒーの種類は違ってきますので、注意するようにしてくださいね。
スマホ連携ができるかどうか
バリスタの中にはスマートフォンと連携できるモデルがあります。スマートフォンと連携することで、メニューのカスタマイズ機能や、アラーム機能が使えるようになります。
メニューのカスタマイズ機能は、コーヒーの濃さや量、泡立ちを調整することができる機能です。もともとバリスタには、スマートフォンと連携せずともお湯の量を調整する機能がありました。それをより細かく調整できるようにしたものが、この機能になります。
アラーム機能は、毎日決まった時間に電源を入れる機能です。これがなぜ便利かといいますと、バリスタの準備時間を短縮できるからです。バリスタの欠点として、電源を入れてからヒーターが温まるまで30秒ほどの時間を必要とします。アラーム機能を使うことで、この30秒間を短縮できるのです。朝の忙しい時間に、かなり便利だったりします。
『うーん、スマホ連携なんて使うかなぁ…』と思う方もいると思いますが、使ってみると思っているほど便利です。私個人としては、スマホ連携機能を持った機種をおすすめします。
なお、スマホ連携機能を持った機種は7機種のうち4機種でして、『バリスタアイ』『バリスタ50』『バリスタシンプル』『バリスタDuo』になります。ただし、バリスタシンプルに関しては、カスタマイズ機能に制限がかけられており、細かな調整ができませんのでその点ご注意くださいね。
カップ温めモードは使えるか
バリスタから抽出されるコーヒーは、ガンガンに熱くありません。すぐに美味しく飲めるよう、70度程度で出来上がるようになっています。
普通の気温であれば問題ありませんが、冬場など気温が低い時には注意が必要です。カップがキンキンに冷えていると、出来上がったコーヒーがそれだけぬるくなってしまうからです。
そんなときに便利なのが、カップ温めモード。バリスタ7機種のうち、『バリスタTAMA』『バリスタPM9631』『バリスタアイ』『バリスタ50』の4機種に搭載されています。
カップ温めモードを使うことで、気温の低い日でも温かいコーヒーを思う存分楽しめます。熱いコーヒーが好きな方であれば、日常的に使ってもOKですね。冬場にコーヒーを飲むことが特に多い方は、ぜひカップ温めモードが付いた機種を検討してみてください。
簡単操作で本格コーヒーが楽しめるバリスタシリーズの違いを徹底解説
それではここから、バリスタシリーズの違いを徹底的に解説していきます。全バリスタの比較表のあとで、各バリスタの特徴と違いについて詳しく解説していきますね。
全バリスタ比較表
バリスタDuo
バリスタシリーズの新星、バリスタDuo。バリスタ伝統の手軽さを引き継ぎつつ、本格的なコーヒーを楽しむことができます。見た目からその中身まで、完全に一新された最上級モデルです。
バリスタDuo一番の特徴は、豊富なメニュー数。基本となる『エスプレッソ』『ブラック』『マグサイズブラック』『カフェラテ』『カプチーノ』の5種類に加え、『アイスコーヒー』『マグサイズアイスコーヒー』『アイスカフェラテ』の3種類が追加されました。
今までのバリスタでも氷を入れればアイスコーヒーとして楽しむことができましたが、メニューとして別途用意されたのはバリスタDuoが初めてです。また基本メニューに関しても、より本格的な味を楽しめるよう改良が重ねられています。
特にカフェラテやカプチーノについては、これまでのバリスタと大きく異なります。バリスタDuoはコーヒー用のタンクの他に、クリーム(ブライト)用のタンクを装備。加えて、バリスタDuo用にコーヒークリーム『ブライト エクスクリーミー』が用意されました。
バリスタDuoで飲むカフェラテは、まさにプロの域。ここまで手軽に、ここまで美味しく作れるのは、革命以外の何物でもありません。私としても、本気で欲しいコーヒーメーカーです。
バリスタシンプル
バリスタをもっと手軽に簡単に。バリスタシンプルは、その名の通りバリスタをより単純な構造にしたモデルです。
バリスタシンプルは、その見た目からして他のバリスタと大きく異なります。今まで本体内に収納されていたコーヒータンクは、本体上部にはめ込む形となりました。ボタンも1つだけとなり、かなりスッキリとした外観になっています。
そんなバリスタシンプルですが、他のバリスタとの大きな違いが2つあります。『操作がレバー式になった』ことと『メニューが2種類のみ』ということです。
これまではボタンやタッチパネルがバリスタ正面に配置されており、好きなメニューを選択する形でした。バリスタシンプルではこれを廃止し、電源ボタン1つと、左右についた白と黒のレバーが付いているのみです。
ブラックが飲みたいときは、黒いレバーを1回引く。カフェラテが飲みたいときは、白いレバーを1回引いて、泡立てが終わったのちに黒いレバーを1回引く。たくさんのボタンに惑わされることはありませんし、悩むこともありません。
メニュー数が減っているのはマイナスポイントではありますが、その分操作が一気に簡略化されています。とにかく手軽さを求める、という方にはバリスタシンプルがおすすめです。
なお、バリスタシンプルにはスマホ連携機能が付いています。ただし、他機種のように柔軟なカスタマイズはできず、できるのはお湯の量を調節してコーヒーの濃さを変えることだけです。
バリスタ50
ネスカフェゴールドブレンド発売50周年を記念して作られたモデルです。他のバリスタのような全体が丸みを帯びたデザインではなく、水タンク側を平らにし、スタイリッシュな外見としています。
操作ボタン類もかなりの改善がされています。独立式の大きな丸ボタンを横一列に配置。ボタンを押しやすくするとともに、どこに何のメニューがあるかが分かりやすくなりました。クリーニングボタンも追加されたことで、バリスタ内部をすすぎ洗浄する『すすぎ操作』も楽に操作できます。
メニューに関しては、基本メニューの5種類からエスプレッソを削った4種類となりました。ただしこの削られたというのは、本体のメニューボタンから削られたということでして、実はエスプレッソも淹れられます。方法は、スマホ連携機能でエスプレッソを選択するというもの。スマートフォンからであれば、問題なくエスプレッソを楽しむことができますよ。
なお、バリスタ50の特徴として公式ホームページでは『「カプチーノ」メニューを、さらに濃厚な味を楽しめるレシピに』と書いてありますが、これは初期設定でコーヒーの粉を通常の2gから5gに変更されているためです。
他のスマホ連携可能なバリスタであれば、コーヒーの粉を5gに変更することができますので、『濃厚なカプチーノを楽しめるのはバリスタ50だけ!』というわけではありません。
バリスタアイ
2010年に発売された初期型バリスタPM9630。その正統進化のPM9631。可愛らしい外見にタッチパネル操作を追加したバリスタTAMA。そしてバリスタTAMAにスマホ連携機能を追加してできたのがバリスタアイです。バリスタシリーズの中では、一番コスパに優れたモデルでもあります。
機能はバリスタの中でスタンダードな位置づけ。作れるメニューは基本の5種類。スマホ連携機能を装備し、カップ温め機能も付いています。価格についても7,200円と、スマホ連携機能を持たないTAMAより安かったりします。
また、このバリスタアイは、ネスレがマシンを無料でレンタルしているモデルでもありまして、普通の家庭でも申し込むことができます。その場合、2か月または3ヵ月ごとに、ネスレ公式から補充用のコーヒーを購入することが条件となっています。
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バリスタアイを、普通に購入または無料でレンタル。どちらにせよ、コスパが良いことには違いありません。コスパを求めるなら、バリスタアイが最適解ですよ。
バリスタTAMA
バリスタアイと外見は同じ。性能はこちらの方が下です。具体的に言えば、バリスタTAMAにはスマホ連携機能が装備されていません。TAMAでも本体操作でお湯の量を調整することはできますが、コーヒー粉量の調節など細かいカスタマイズはできません。
確かに、操作がタッチパネルになったり、コーヒー粉の量を天窓から確認できたりと、前機種バリスタPM9631に比べれば多くの改善が見られます。もちろんカップ温め機能も付いています。
ですが、バリスタアイと比べると利便性には欠けますね。価格もなぜかバリスタアイの方が安くなっているので、コスパ的にもよろしくありません。唯一勝っている部分とすれば、名前のかわいらしさでしょうか。バリスタTAMA。うん、猫っぽいです。
正直、バリスタTAMAを購入するのであれば、バリスタアイの購入をおすすめします。先ほども書きましたが、バリスタアイであれば無料レンタルで手を出しやすいというメリットもありますので。
バリスタPM9631
見た目は元祖バリスタPM9630とほぼ同じ。機能には改善が加えられており、バリスタPM9630との違いは3つです。『ボタンが独立ボタンに変更された』ことと『抽出開始がボタン1つになった』こと、そして『カップ温めモードが追加された』ことです。
ボタンが独立ボタンになったというのは、正直さほど大きな変化ではありません。ボタン全体がリング型で一体化されていたものを、別々のボタンに独立させただけのことです。若干押しやすくはなりましたが、大きな改善ではないですね。
そこそこの改善となったのが、抽出開始がボタン1つになったことです。元祖バリスタPM9630では、飲みたいメニューのボタンを押した後、真ん中のボタンを押す必要がありました。その点バリスタPM9631は、飲みたいメニューのボタンを押すだけで抽出が開始されます。ボタン1つの違いですが、確かに改善と言えます。
そして一番の改善が、カップ温めモードの追加です。これにより、冬場の気温が低い日にも美味しいコーヒーが楽しめるようになりました。カップ温めモードがあるだけで、コーヒーに対する満足度はかなり違いますよ。
バリスタPM9630
バリスタの元祖PM9630。私が持っていたのもこれでして、発売当時は『コーヒーメーカーに革命が起きた!』なんて思っていたものです。それが今や過去のものとなってしまいました。最新のバリスタDuoやバリスタアイに比べると、やはり力不足感は否めません。
バリスタPM9630の外見は、後継機バリスタPM9631とほぼ同じ。メニュー数も同じで、基本5種類が楽しめます。ですが抽出開始がメニューを押して真ん中のボタンを押す、バリスタ唯一の2段階方式になっていたり、カップ温めモードが無かったりと、発展途上感があるモデルです。
すでに生産は終了しており、在庫もあまりない様子。値段も8,500円前後と少し高騰してしまっています。こちらを購入するのでしたら、やはりバリスタアイあたりがおすすめですね。
結局どれがおすすめなの?
ここまでバリスタシリーズ全7機種の違いを解説してきました。ここからは私の独断と偏見で、結局どれがおすすめなのかを紹介していきます。
3つのパターンに分けて紹介しますので、あなたに合ったものを見つけてみてくださいね。
とにかく美味しいコーヒー・カフェラテが楽しめるバリスタDuo
バリスタシリーズを手軽なコーヒーメーカーから、手軽なのに本格コーヒーメーカーに昇格させたモデル、バリスタDuo。この記事を書くにあたって、調べれば調べるほど私が欲しくなってしまったモデルでもあります。
ワンタッチで、プロ技ラテ。これがバリスタDuoのコンセプトでして、本当にボタン1つでお店クオリティのカフェラテが楽しめます。今までのバリスタでカフェラテを飲む際は、カップにブライトを入れて勢いよく噴き出すお湯によって泡立てていました。いちいちブライトを入れるのも面倒ですし、泡立ちもそこそこのレベル。お店クオリティとは言い難いレベルでした。
一方バリスタDuoは、ブライト用タンクを備えており、本体内部で泡立てられたミルクフォームが抽出されます。これがもう今までのバリスタとは別次元のきめ細やかさとのこと。あ~、早く飲んでみたい。
その他、水の残量やコーヒー粉の残量、ブライトの残量なども表示され、メンテナンスもしやすくなっています。アイスコーヒー系のメニューを楽しめるのも嬉しいですね。本気で美味しいコーヒーを楽しみたい方は、ぜひバリスタDuoを検討してみてくださいね。
スマホ連携が使えてコスパも抜群なバリスタアイ
スマホ連携も使えて、メニュー数は基本の5種類。お値段も手が出しやすい。バリスタアイのコスパの良さは、バリスタシリーズいちです。
スマホ連携可能なモデルというだけであれば、バリスタ50が一番安いのは確かです。ですがメニュー数が1つ削られているなど、若干の懸念点があることもまた事実。それらを加味すると、やはりバリスタアイがコスパ一番ということになってしまいます。
コスパと性能の両立。『バリスタDuoまでの性能は必要ないかなぁ…』という方にはバリスタアイがおすすめですよ。
シンプルイズベスト とにかく手軽なバリスタシンプル
『ブラックとカフェラテが飲めればいい。目指しているのは手軽さです。』という方は、バリスタシンプル一択です。電源入れてレバーをグイっと。これだけで美味しいコーヒーが楽しめるのですから、これ以上の手軽さはありません。
高齢者の方へのプレゼントとしてもおすすめです。見た目は良く、性能もそこそこで手軽さは最高レベル。価格は4,000円前後と、プレゼントとしてぴったりの価格帯です。
シンプルイズベスト。バリスタシンプルで、手軽に美味しいコーヒー生活を楽しんでみてくださいね。
最後に
以上が、簡単操作で本格コーヒーが楽しめるバリスタシリーズの違いを徹底解説でした。
簡単操作で本格コーヒーを楽しめるという特徴はそのままに、進化し続けるネスカフェバリスタ。新型のバリスタDuoが発表され、バリスタシリーズにも厚みが増したように思います。
私自身今はドルチェグストを使っていますが、正直言ってバリスタDuoが欲しくてしようがありません。ブログを書きつつ、ボタン一つで美味しいカフェラテがお安く飲めちゃう魅力の環境。はぁ、欲しいなぁ…。