ちょっと待ってください。それ、サラウンドになりませんよ。
Amazonで売っているPS4対応サラウンドヘッドセット。ですが、その9割以上のヘッドセットは、サラウンドではなくステレオなのです。
この記事では『PS4対応サラウンドヘッドセット』と謳いながら、実はサラウンドにならない理由を解説していきます。実は、以前私も騙されかけまして、そのときに調べたことを記事にしています。
この記事を参考にしていただき、本当にPS4対応のサラウンドヘッドセットを購入するようにしてくださいね。この記事で、騙される方が少しでも減ることを願っています。
PS4で使えるサラウンドヘッドセットは14種類しかない
実は、2018年11月現在で、PS4でもサラウンドヘッドセットとして使えるものは、14種類ほどしかありません。
『え?そんなに少ないの?』
と思いますよね。でも、これ本当なんです。例えば、以下のようなヘッドセットであれば、PS4でもサラウンドヘッドセットとして利用可能です。
一方、PS4ではサラウンドヘッドセットとして利用できないのは、以下のようなものです。
ぱっと見、あまり違いがわかりませんね。価格以外。
そうです。外見からはあまり判別がつきません。ですから、PS4でヘッドセットをサラウンドにしている仕組みを理解する必要があるのです。その仕組を理解すれば、なぜAmazonで売られるサラウンドヘッドセットの9割がPS4でサラウンドにならないのか、を理解いただけると思います。
それでは次から、PS4でヘッドセットをサラウンドにしている仕組みを理解を解説していきます。できるだけわかりやすくご説明していきますので、安心してお読みくださいね。
PS4ではヘッドセットがサラウンドにならないワケ
ここではPS4対応と謳うサラウンドヘッドセットの9割が、サラウンドにならない理由を説明していきます。サラウンドにならない理由を端的に言うと、
PS4ではサラウンド変換処理を内部で行うことができないから
です。
ちょっと説明が大雑把すぎますので、詳しく説明していきます。まず、サラウンドについて簡単に解説したあと、PS4でサラウンドヘッドセットとして使えるものが少ない理由を解説していきますね。
そもそもサラウンドとは
サラウンドヘッドセットの細かい仕組みについては『【バーチャルサラウンドって何?】サラウンドヘッドセットの仕組みと接続方法を徹底解説』で解説していますが、今回はPS4に関係する部分のみを説明していきます。
サラウンドとは簡単に言うと、方向別に音を分割し、音がどの方向から聞こえているか判別できるようにしたものです。
ですから、映画においてもゲームにおいても、音声をサラウンドにするためには音を方向別に分ける処理が必要になるのです。
では、この処理をどこで行っているのでしょうか。
この変換処理を行う場所が非常に重要でして、PS4で多くのヘッドセットがサラウンドに出来ない理由がここにあります。次ではその変換処理を行う場所について、解説していきます。
PS4でサラウンド変換処理を行う場所
まずは、PCの場合から見ていきます。PCの場合は、以下の図のような変換処理が主流となります。
つまりPCでは『PC内部でサラウンド変換処理用のソフトウェアを使ってサラウンド変換処理を行っている』ということです。
では、PS4はどうなのでしょうか。実はPS4では、サラウンド変換処理用のソフトウェアが入っていません。ですから、PS4でサラウンド変換処理を行うためには、以下の図のようにする必要があるのです。
そうです。『PS4内部ではなくPS4に繋がれた機器の内部で、サラウンド変化処理が行われている』のです。
言い換えれば『サラウンド変換処理を行うための機器が付属されたサラウンドヘッドセットのみが、PS4でサラウンドヘッドセットとして機能する』ということです。
なお、PS4で本当にサラウンド対応しているヘッドセットは、『【PS4で7.1chサラウンド】PS4で本当に使える7.1chサラウンドヘッドセット全集』にまとめていますので、よろしければ参考にしてくださいね。
最後に
以上が、AmazonにあるPS4用サラウンドヘッドセットの9割はサラウンドにならないワケでした。
なお、一応言っておきますが、Amazonが騙そうとしているのではありませんので、そこは間違えないようにしてくださいね。悪いとすれば、誤解を生むような商品名にしている、その発売元の会社の方ですから。
この記事の情報は、多くのPS4ユーザーに知っておいてほしい情報です。もしあなたの近くにPS4ユーザーの方がいたら、ぜひこの記事を教えてあげてくださいね。そうすれば『間違ってサラウンドにならないヘッドセットを購入してしまう』という悲劇を少しでも減らせるはずですので。